公益財団法人とよなか国際交流協会

リレーコラム(2015年度~)

2025年7月 en glad laks (エン グラ ラクス)(第14回)

岩根あずさ(いわね あずさ)

みなさんこんにちは!6月になり、夏の訪れがゆっくりなオスロでも少しずつ半袖で外に出られる気候が増えてきました。とはいえ、朝晩は10℃を下回る日もあるので油断できません。
 ノルウェーには「悪い天気というものはない。悪いのはあなたの服装だけ」という言葉があります。天候が変わりやすく1日の中で四季の全てがやってくると言われているノルウェーでは、天候に合わせた過ごしやすい服装を選ぶことがとても大切なのです。特に、秋・冬の寒くて雨や風、雪が降るような日には、大人も子どもも頭の先からつま先まで防寒、防風、防水がバッチリな格好でアウトドアを楽しんでいます。また、ノルウェーの保育園では雨だろうと風だろうと吹雪だろうと、大嵐が来ようとも(?!)毎日が外遊びだそうです。ノルウェー語の教科書に載っていた保育園の持ち物リストのサンプルでも、「ウールの靴下、ウールの下着、ゴアテックスの長靴、ゴアテックスの雨ガッパ」など、悪天候の中でも外遊びをするんだろうなということが伺えるラインナップが書かれていました。知人のベテラン保育士さんは「そうやって、自然との付き合い方を覚えるんだよ」と言っていたので、アウトドアが好きな人が多いのも納得です。
 そんな厳しい冬を乗り越えてやってくる楽しい夏は、大人も子どももここぞとばかりに太陽の光を楽しんでいます。夜の8時、9時はまだまだ太陽が高く明るいので、この季節はおそくまで庭でトランポリンをしたり、自転車に乗っている子どもたちを見かけます。貴重な太陽が降り注ぐ、1年の中でも限られたこの時期だけは、少々の夜更かしも多めに見てもらえるのかもしれません。大人たちも、平日の夕方でも外でバーベキューをしたり友人や家族と集まって食事を楽しんだり、DIYに勤しんだりと大忙しです。夏の食べ物といえば、ホッコクアカエビという腰の曲がった小さなエビです。キロ単位で買ってきたエビをみんなでおしゃべりをしながら、時には黙々と殻から剥いてパンに乗せ、マヨネーズとレモンを絞って食べます。これがなかなか美味しいノルウェーの夏の味なので、夏にこちらにくる際にはぜひ味わってみてください。

岩根あずさ(いわね あずさ)

子どもサポート事業(学習支援サンプレイス)でボランティアをしていた岩根あずささんが、2020年7月よりノルウェーで生活されています。日本から遠く離れた地での生活や現地の様子について、あずささんにレポートしていただきます!