公益財団法人 とよなか国際交流協会

リレーコラム(2015年度~)

2018年11月 蘇州的随記☆仰望天空(第2回)

柳本美鈴(やなぎもとみすず)

大家好(みなさん、こんにちは)!
 日本は少しずつ秋が深まってきている頃でしょうか?こちら中国・蘇州市も、朝晩は肌寒くなり、道を歩いていると、キンモクセイの良い香りがしてきます。
 さて今回は、ちょっと難しいお金の話です。「中国は世界一のキャッシュレス先進国だ」という話を以前聞いたことがありましたが、本当にその通り。想像以上で驚いています。
 中国では(おそらく都市部を中心に)、スマホを使った電子決済が急速に普及しています。つまり、多くの人が携帯電話を使ってさまざまな支払いをしている、ということです。有名なのは、「We Chat Pay(微信・ウェイシン)」・「Alipay(支付宝・アリペイ)」の二種類で、このアプリをスマホに入れておけば、大抵の場所で支払いをすることができます。アプリを開き、自分のQRコードを読み取ってもらうか、店のQRコードを自分が読み取り、金額を打ち込んで承認すれば支払いが完了。レストランのテーブルにあるQRコードを読み取って、その画面からメニューの注文・支払いをするお店もあります。
 私の住んでいる所では、スーパーでの買い物はもちろん、小さな露店や市場などでもこの電子決済を推奨しています。現金を使わずに生活ができるので、財布は持たず、携帯だけを持って出かける人もいるくらいです。
 「We Chat Pay(微信)」は、日本の「LINE」と同じように、無料でメッセージ交換や通話ができるアプリなのですが、そこに送金機能も付いているので、友人同士のお金のやり取りも可能。友だち数人とごはんを食べに行っても、誰かが代表で支払いをした後、自分の代金を友だちに送金すれば良いので、小銭がなくてもその場で明朗会計!というわけです。
 この、現金要らずの生活は、確かになかなか便利!!ただ、スマホの紛失や個人情報の流出など、便利の裏側には危険も潜んでいる・・・ということを忘れずにいたいと思います。

柳本美鈴(やなぎもとみすず)

こども母語・スペイン語アシスタントの柳本美鈴さんが、2018年4月より中国に滞在されています。現地に住んでいるからこそ感じること・ものがたくさん詰まった、美鈴さんからの生活便りをどうぞ。