公益財団法人 とよなか国際交流協会

リレーコラム(2015年度~)

2015年06月 日本の人、聞こえますか~?(第1回)

中原田ブルーナ(なかはらだぶるーな)

皆さん、お久しぶりです。今年3月まで多言語スタッフ(ポルトガル語担当)と子ども事業のコーディネーターをしていました。中原田ブルーナです。今はブラジルの首都のブラジリアにいます。日本は暖かくなってきていると思いますが、ブラジルは季節も逆なのでだんだん涼しくなってきています。ブラジルは暑いイメージがあるのですが、ブラジル南部は冬になるとかなり冷えます。今日は、久しぶりにブラジルで生活をして、思っていることについて書こうと思います。
 まず、なぜブラジルに帰ったのかよく聞かれますが、ブラジルの方がいいというわけでもありません(笑)。どこの国ももちろんいいところも悪いところもあるのですが、私はブラジルも日本も好きです。もやもや悩んでいたのですが、去年の終わりに思い切ってブラジルにしばらく帰ることにしました。
 15歳のときに親と日本へ渡ったのですが、それから9年も経ちました(そうなんです、もう24歳です。。。)。やはり住んでいたところと全く違うところに移って、言葉もわからず、友だちもいなかったので最初は大変でした。でも、不安を感じながらも新しい生活を楽しんでいました。9年も経ったので日本の生活にも慣れていたのですが、子どもの頃しか住んだことのないブラジルにも住んでみたいと思いました。
 一番の理由は、長い間祖母たちに会えていなかったので、これからも会わずに日本で暮らしていたら後悔すると思ったことです。そして、もう24歳かぁ。。と言いながらもまだ若いと思っているので、それを口実にブラジル帰国を決意しました。ずっと帰りたいと思っていたのですが、やっと勇気を出して、深く考えずに貯金したお金でチケットを買いました。お金がなくなったのですが、とても満足しています(笑)。
 祖母たちと久しぶりに会って、のんびり時間をすごして、たくさん話せて幸せです。今は仕事の関係でブラジリアに来ていますが、週末や祝日のときに簡単にサンパウロへ戻って、親戚に会えるのでブラジルに帰ってきてよかったと思います。日本にいる家族や友だちに会えないのは寂しいですが、ブラジルでいろいろなことを経験をして、たくさん学んで、そしてポルトガル語力を高めたいと思います。
 ブラジルに着いて、私が生まれてから7歳のときまで住んでいた、サンパウロ州サンベルナルド・ド・カンポ市にいました。子どもの頃は一人で出かけたことがなかったので、サンベルナルドの歩き方がわからなくて、この一ヶ月間はたくさん道に迷いながらブラジル生活を満喫していました。治安が悪いという話はよく聞くのですが今まで何も問題はなかったです(これからもありませんように)。夜は危ないので早めに帰ったり、バスの時刻表がなかったり、渋滞が毎日発生したりして、不便なところも多いのですが、自分の出身地で一人で歩けるようになったと感じたときは達成感が大きいですね。
 一時帰国や旅行とは別に、自分の国で生活ができて、仕事もできて、久しぶりに親戚に会えて、いろいろな人とたくさん話せて、楽しんでいます。

中原田ブルーナ(なかはらだぶるーな)

外国人のための多言語相談サービス(ポルトガル語)多言語スタッフと、子ども事業コーディネーターをしていた中原田ブルーナさんが、2015年4月より故郷・ブラジルに滞在しています。ブルーナさんからのブラジル生活便りをどうぞ。